大國魂神社@東京【すげえ力の武蔵国総社】
分倍河原から旧甲州街道を歩き府中市観光情報センターに着く直前、素通りできないモンに遭遇!
府中駅から伸びるけやき並木道の突き当たりに、大きな2本のご神木と大鳥居。
大國魂神社。
只事ではないそのオーラ、いざおてなみ拝見。
〜おしながき〜
商業施設から急に始まる神社
まず神社というと、段々と自然が増えてきて鳥居の辺りまで来ると森の中というのが多いと思う。
しかし、こちら目の前は商業施設ビルが立ち並び、歩行者天国は買い物客で溢れています。
そして、まるで見えない結界があるかの様に旧甲州街道を挟み突然始まる厳かな雰囲気の神社。
ちなみに、鳥居に向かって左側のご神木の裏側を見ると大きな穴が空いており、その中にも木が生えているんです。
つまり、マトリョーシカご神木?!
そして、入口からただの神社ではないぞ〜って空気がビンビン伝わってくる。
だって名前からして大國の魂の神社ですよ。
大國=すげえ力?!
ところで、大國という文字の意味が気になりGoogleで「大國 意味」で検索したら突然中国語翻訳をされて「すげえ力」と出てきました。
すごい力じゃなくて、すげえ力って…
「おめぇ、すげえ力だなぁ!オラぶったまげたぞ〜」
とあるサイヤ人(CV:野沢雅子orアイデンティティ)以外になかなか使わないワード(笑)
諸説ありますが
たいこく(だいこく)=勢力の強大な国のことで古くは中国の事を指していたそうです。
おおくに=人民の多くいる土地。耕地が多く広い国。
いずれにしても、大きなパワーを秘めている様な名前でそのパワーに呼び込まれる様、次々と人が中に入って行きます。
神戸稲荷神社(ごうどいなりじんじゃ)
参道を進もうと思った矢先、鳥居のすぐ右手にある真っ赤なお社に呼ばれる。
神戸稲荷神社
こうべじゃなくて、ごうど。
ちなみに、私のお気に入りはこちら。
聖域を分ける為、鳥居の原型と言われる注連柱(しめばしら)。
可愛い狐のイラストと紋だけど、狛狐はリアル。
稲荷神社は五穀豊穣のご利益が多いが、病気平癒のご利益もまた多い。
まだコロナが落ち着かない現在、どうか引き続き守ってくださいませ。
また神戸稲荷神社の横にはおやすみ処がありますが、観光客が多い神社にしては珍しい良心的な価格!
(今回はモナムールに行ったので残念ながら素通)
大國魂神社の七不思議
ところで、大國魂神社には七不思議があります。
1 御供田の苗
2 樅の雫
3 大杉の根
4 境内の鳥類
5 矢竹の根
6 大銀杏の蜷貝(にながい)
7 境内に松の木なし
七不思議の詳細はこちらの公式サイトをご確認ください。
今回はその中の1つ、他の神社ではよく見かける松の木が全くない事についてご紹介。
待つのは嫌だ!松なし境内
大國魂神社では松の木を植樹してもすぐに枯れてしまうらしく、その由来が面白い。
その昔、武蔵野の野原へお散歩に来た大国様と八幡様。
そこで、暗くなり宿を探しに行った八幡様に待ちぼうけをうけた大国様。
「まつはういものつらいもの」
「まつは大嫌いだ、まつのはいやだ」
と言われたそうで、待つ=松に例えられ嫌われてしまったらしい。(汗)
松からしたらとんだとばっちりですが、その様な理由から大國魂神社ではお正月の門松も飾りません。
そういえば、もうすぐ旧暦10月(現代の11月)。
出雲は神在月。(他の地域は神無月)
もしかしたら寂しがりやの大国様だから、年に一度全国の神様を自分のところに呼び寄せたのかも?
手水舎で清め、随神門〜拝殿へ
大きな神社だけど手水舎は控えめ。
左手、右手、口をすすいで、右手、最後に柄杓の柄をに沿って水を流して、お清め完了。
随神門の先から空が開けます。
と、思ったら苔むす狛犬ズ。
台座はさざれ石みたいで、まさに君が代。
ちなみに境内には本当のさざれ石(4850kg)もあります。
そして随神門から一直線先に拝殿。
こちらは明治18年に改築され、昭和53年に改修。
この奥に本殿がありその周りを囲む様に末社がありますが、まずは拝殿の左の社務所へ。
大國魂神社の御朱印と詳細
パンフレットに挟んで渡される御朱印。
コロナ禍以降は書き置きのみで、初穂料300円。
シンプルながらも厳かな雰囲気が御朱印にも現れていますね。
東京都府中市宮町3-1
042-362-2130
※開門時間が季節で変わります
9/15〜3/31 6:30 − 17:00
4/1〜9/14 6:00 − 17:00
御朱印受付時間:9:00〜17:00
大國魂神社公式サイト
大國魂神社の組織図?!
御祭神は武蔵国を作った、大國魂大神(=出雲の大国主神)。
しかし、広い境内には他にも沢山の神様達がいらっしゃいます。
その姿はさながら、見慣れた会社の組織図のよう。
社長室(拝殿)は一番豪華で広い専用特別室。
他の部署も見てみよう。
水神社(水の部)
まず中央の拝殿&本殿の左側にある社務所の隣にある水神社。
ご祭神が大勢!
水波能売命(みづはのめのみこと)
加茂別雷命(かもわきいかづちのみこと)
玉依姫命(たまよりひめのみこと)
加茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)
例祭:12月16日
深井戸を利用して地下水を竜頭口より流しており、御水取りに来る参拝者も多いそう。
基本的に皆さん水に関係する神様の様ですが、加茂別雷命は本職は雷神らしい。(神様にも兼務?)
そして1つのお社に沢山の水関係者が集まる姿は下水道課?
松尾神社(発酵の御利益)
水神社の隣奥にある、松尾神社。
祭神:大山咋命(おおやまくいのみこと)
例祭:9月13日
大山咋命は山に杭を打つ山地主の神様で、農耕や新造の御利益があり、酒、醤油、味噌、麹等の業者及び開拓関係者の信仰が厚いらしい。
発酵物の御利益なんて珍しいですね。
(では、チーズやキムチにも御利益あるのかな?)
こちらはちょっと風変わりな、珍しいものを開拓していく新規事業部って感じ?
巽神社(技芸・芸能のインフルエンサー)
さらに隣の巽神社。
祭神:市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)
例祭:4月1日
巽の字の通りこちらも水の神様なんですが、実は市杵嶋姫命は仏教とも関わりがあり弁財天・弁天様と同一視されています。
つまり七福神。
株式会社七福神からヘッドハンティングされたインフルエンサーがいる広報部って感じでしょうか?
ここまでが拝殿(本殿)の左側でした。
本殿(株主総会)
実は神社は、参拝者が一生懸命手を合わせている拝殿に御神体はなくその奥の本殿にいらっしゃいます。
(お山が御神体などの場合は、本殿自体がない場合もあるらしい。)
一般の人から見えやすい、目立つ拝殿(代表取締役)に対し、奥に隠れた本殿はまる株式総会?
一般の人の目にはほとんど触れないけど、経営権を握る重要ポジション。
秩父神社の時も感じましたが、私はこの本殿の裏側がとても好き。
すごく静かなのに沸々とパワーが溢れてくる感じ。
思い込みかもしれないけど、それで元気が出るならいいじゃない。
東照宮(商売繁盛の倹約家)
本殿の右エリアには東照宮。
祭神:徳川家康公
例祭:6月1日
なぜか昔から徳川家康があまり好きではない。
おそらく「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」があまり好きではない(相性が良くない)。
そのくせ実は食えない狸親父ってイメージがなぜか浮かぶ。
ちゃんと歴史を学んだら印象が変わるのかもしれませんが、知らないのに何故かここまで合わないなと感じるのは、前世は徳川の敵対勢力だったのかも?
ちなみに、道の駅藤川宿(愛知)のグレート家康公は好きですよ。
また、家康公は倹約家らしく商売繁盛の御利益があるらしいので、会社で例えたら経理部かな?
(経理も苦手)
住吉神社・大鷲神社(安全と発展)
住吉神社祭神:
表筒男命(うはづつおのみこと)
中筒男命(なかづつおのみこと)
底筒男命(そこづつおのみこと)
例祭:10月1日
海上守護の神、除災招福の神様。
三柱の水の神々で、ご利益は航海安全。
大鷲神社
祭神:大鷲大神(おおとりのおおかみ)
例祭:11月酉の日
武運を守護する神、御利益は開運・商売繁盛。
安全を守りながら、発展させる。
リスクヘッジやリスクマネジメントという言葉が浮かびました。
起こり得るリスクを想定し危険が及ぶ場所への人員配置は避け、成長を計画を立てながらも臨機応変に対応する人事部のよう。
サクッと20分程の滞在でしたが、とにかく末社が多く会社見学たみたいな参拝になりました。
くらやみ祭(関東三大奇祭)
ところで、前回紹介した府中市観光情報センターではくらやみ祭グッズを販売していました。
主に5月3日〜6日にかけて東京都府中市の大國魂神社で行われる例大祭。
その名の通り、かつては街の明かりを消した深夜の暗闇の中で行われた。
江戸時代の観光案内(江戸名所図会)においても紹介されていた。
暗闇で行われた理由は、貴いものを見る事は許されないという古来から存在する儀礼に起因しており、人目に触れることのない暗闇で行われた。
ちなみに、関東三大奇祭の1つらしいけど、他の2つが神奈川だったり茨城だったりいくつか説があり正しい情報は不明のため今回の調査はここまで〜
大國魂神社、結構なおてまえでした★