すっかり寒くなった10月🍁
2022年もあと2ヶ月で終わりますね。
突然ですが、私は日本の昔の月の呼び方がとても好きです。
睦月、如月、弥生…師走など、どことなく季節の景色やイベントをイメージさせる呼び方。
しかし、その中でどこか異質な雰囲気漂う10月の神無月。
神が無くなるなんて不吉な月⁉️
いいえ、実は神様達は年一度10月になるとある場所に集まります。
その場所は山陰地方。
島根県出雲大社と鳥取砂丘の、思い出拝見。
〜おしながき〜
神無月、出雲じゃ呼び方、神在月
10月を表す神無月。(旧暦なので実際は現在の11月頃のこと)
そもそもなぜ、神が無くなるのか🤔
実は各地でお勤めの神様達は、旧暦10月に出雲の大国主大神様の所に集結します。
そのため、各地からは神様がいなくなる月=神無月と呼ばれる。
では逆に神様が集まる出雲は?🤔
そう、出雲では旧暦10月は神在月と呼ばれます。
そして、稲佐の浜からやってる全国の神様をお迎えする神在祭が開催されます。
もちろん出雲大社も盛り上がる⤴️⤴️
※今回の記事に掲載している内容は昔のお話ですが、是非また旅行に行きたい場所のひとつなのでご紹介したいと思います❣️😊
八百万の神々をお迎え「稲佐の浜」
出雲大社と併せて是非訪れて欲しい 、西へ徒歩で15分程の場所にある海🌊
稲佐(いなさ)の浜
この浜では、神在祭の前(旧暦10月10日)に、全国の八百万の神々をお迎えをする神迎神事が行われる。
📝 2022年は11月3日(木)午後7時〜
(神在祭は11月3日〜11月10日)
⚠️観光イベントではありませんので、観客席等はありません。
⚠️夜ですがフラッシュ撮影は禁止📸❌
私は夕暮れに行きましたが、とても静かで穏やか😌
浜辺に一つポコっと見える亀みたいな影は弁天島。
他には岩すらないので目立ちます。
真っ暗な影、裏側に周ると祠。
神仏習合のころは弁才天が祀られていたが、明治のころからは豊玉毘古命が祀られているらしい。
途中で変わってしまうことがあるんですね😅
海難避け・豊漁祈願、漁師達の守り神。
かつては稲佐湾のはるか沖にあった弁天島。
昭和60年前後までは島の手前まで波が打ち寄せていたそう。
年々浜辺が広がっており現在は歩いて行けます。
でも実は、浜辺が広がったのではなく島が引き寄せられてるのでは❓🤔
なぜ私がそんな事を考えてしまうのか、その理由は…
国譲り、国引きの神話
神が降り立つ神聖な浜と言われる稲佐の浜。
その由来は古事記や日本書紀の国譲り・国引き神話。
神様の名前は長いし諸説あり難しいのですが、私なりの解釈で簡単に説明します。
(本気でお調べの方は参考にしないでね😅)
国譲り神話とは?
神様が大国主神から葦原中国を譲り受ける日本神話。
※葦原中国(あしはらのなかつくに)とは、天照大神が住んでいるとされた場所と黄泉の国の間にあるとされる大国主神が作った国。
天照大神は、自分の子供の天忍穂耳命に「葦原中国はあなたが治めるべきとよ🫵🏻😠」と命じた。
しかし「葦原中国は騒がしくて手に負えないよ〜ママン🥺」と報告。
そして、葦原中国への派遣のため集められた神々。
しかし、その後何名かの神様が派遣され稲佐の浜に降り立つも戻って来なかったり、派遣された神様が葦原中国を奪おうという悪企みを待ってしまったり、ことごとく失敗。
最終的にやってきた神様が大国主神と交渉。
「命令に背くつもりはないけど、大きなお家🏠建ててよ。そうしたら私は引退してそこで静かに暮らすからさ。🥺」と大国主神。
(そのお家こそが出雲大社⛩)
国引き神話とは?
もう一つは海の向こうの神羅を引き寄せて出雲に縫い付けたという国引き神話。
「出雲国って小さくね?まだまだこれからの国だね」
「じゃあ、海の向こうの神羅の国の余りがあるから、国引っ張ってきてくっつけちゃおうぜ❗️」
そして引き寄せた国を縫い付けましたと。(終)
神羅とは昔の朝鮮半島の南東側の一部の地名。
確かに方向も稲佐の浜の海の対岸です。
歴史の楽しさは想像と妄想?
これらを調べた上で、私なりに思ったこと。
つまり国譲りは、要約すると大国主さんが治めていた国(出雲)を譲ったというお話。
いやいや、天照さん勝手じゃない?😠
(白兎を助けてくれた大国主神贔屓の棗さんはおこ💢です)
そして、年に一回稲佐の浜から神様達がやってくるのも実は国を奪いに派遣された神さん達って事⁉️
「天照さんから辞令出たわ〜😫」
そうぼやく神様の姿が…私には見える(笑)
また国引き神話で思い出すのが、先ほどの“かつては海の中にあった弁天島”。
もしかして、出雲の土地も最初はもっと小さかったけど海から少しずつ陸地が見えてきた事を、海の向こうの神羅の余りを引き寄せて縫い付けたと表現してるのでは?🤔
誰にも事実はわからない昔のお話。
秋の夜長に妄想が進む…🤣
男装の麗人、出雲阿国の墓
出雲大社と稲佐の浜をつなぐ道の途中に、出雲阿国の墓があります。
歌舞伎の創始者とされる出雲阿国(いずものおくに)は、鍛冶職中村三右衛門の娘で出雲大社の巫女でした。
大人達と諸国巡礼の旅に出ていた彼女は踊りが好きで才能もあり、京都で念仏踊りを上演して一躍、都中に名が広まる人気者になったそうです。
そして当時かぶき者の代表的存在であった名古屋山三亡き後、かぶき踊りをして一世を風靡しましたとさ。
ん?そういえば歌舞伎って 女の人いないよね?
そう、なんと阿国は男装して最先端のファッションで歌舞伎踊りをしていたのです。
つまり男装の麗人、つまり宝塚の元祖❣️
こちらには芸能関係者や歌舞伎ファンなどの参拝者が多いらしい。
出雲大社は、珍しい下り参道
大国主神様のお住まいである出雲大社は、稲佐の浜の東。
そして、出雲大社の南には参道があり、途中に出雲大社前駅があります。
ところで、神社の拝殿は普通は高い場所にあり石段や参道を上ることが多いのですが、出雲大社は珍しい下り参道。
その理由はいくつかの説がありますが、参道を下る=「へりくだる」を意味している説が多い。
へりくだるという言葉は、権力者にヘコヘコ🤤している様なあまり良くないイメージを持ってしまうのですが…💦
本来の意味は“他人をうやまって自分については控えめな態度をとる”こと。
つまり、初心にかえる事がご縁を結ぶには大切だと教えている説が多いです。
(❤️出雲大社は日本一の縁結びの聖地です)
見逃すな!四逢わせ=幸せの鳥居
出雲大社は人気の観光スポット。
そのため気軽に行きやすいバスツアーも多く出ています。
私が利用したのは、四季の旅の0泊3日のバスツアー。
観光しやすいよう境内前の駐車場で降ろしてくれますが、敢えて人の流れに逆らい稲佐の浜へ。
そして四つの鳥居をくぐりながら、下り参道→境内に戻りました。🐾
その四つの鳥居⛩というのが、通称幸せ(四逢わせ)の鳥居。
ツアー客の多くの方は駐車場からすぐに拝殿に行ってしまうため、結構見逃しているらしい。
全部違う素材と色の大きな鳥居は圧巻なので、お時間がある方は是非探してみてください❣️😊
一の鳥居:宇迦橋の大鳥居
まず、神門通りの玄関口にある一番目の大鳥居。
一の鳥居という語呂合わせか、石の鳥居とも呼ばれるらしいが実はコンクリート製。😅
大正時代に建てられた当時は初のコンクリート製。
ここから始まる神門通りの前半は個人宅や地元のお店などが多く、境内に近づくにつれ徐々に観光客向けのお店が増えてきます。
二の鳥居:勢溜の大鳥居
木造の二の鳥居は「勢溜(せいだまり)」といい、その昔この場所で芝居小屋や見世物小屋など市がたって“人の勢いが集まり溜まる場所”としてそう呼ばれていたそう。
2018年10月2日に新しく竣工され、現在の二の鳥居は耐候性鋼製。
私が行った時はまだ1968年製の木造の鳥居でした。
大きな社号標もあり賑わっているので、出雲大社の写真といえばここか大しめ縄の写真📸が多いでしょう。
ここから始まる下り参道。
途中にある祓社(はらえのやしろ)で、邪な気持ちや俗世の穢れを祓い進みましょう❣️
三の鳥居:松の参道・鉄の鳥居
下り参道を進んだ先、砂利道になり松の参道になります。
その中にある鉄の鳥居は重厚感たっぷり。
鉄の鳥居以降は、松の根を保護するために鳥居の真ん中に通行禁止の柵が建てられています。
でも、そもそも鳥居や参道の真ん中は神様の通り道なので、橋を歩きましょうね☝🏻😉
四の鳥居:銅の鳥居
最後の四の鳥居は銅製。
こちらの鳥居は江戸時代中期の1666年製で、銅製としては日本で一番古い鳥居。
また、三の鳥居と四の鳥居の間には、有名な因幡の白兎と大国様の像があるので、お見逃しなく❣️
因幡の白兎
ワニ🐊を欺いた白兎🐇が皮を剥がされ苦しんでいるところ、大国主の兄弟神様に「海塩を浴び強い風と日光にあたると良い」と言われる。
(イタイイタイ制裁😡)
そのとおりにして酷く痛い目にあって苦しんでいた白兎を、心優しい大国様が助けてくれたお話。
この話の教訓は「人を欺けば自分に罰がかえってきますよ」との神様の教え。
しかし優しい大国様は悪い事をした子でも救ってくれます。
そんな一場面をあらわした像を見ることができます。
兎にも角にも、無事四つの鳥居をくぐってゴール‼️
四逢わせして幸せGET❤️
こうして、いよいよ出雲大社の拝殿に向かいます。
大しめ縄の下で、二礼四拍手一礼
出雲大社と聞くとイメージが浮かぶのは、大きなしめ縄ではないでしょうか?
こちらは神楽殿のしめ縄。
しめ縄は一種の防御壁・魔除けの役割があるそうですが、こんなに大きい物を作るのは大変そう‼️😳
神楽殿と本殿に通じる入口も人の出入りが多い。
また、参拝の様子が他の神社と少し違います。
多くの神社では「二礼二拍手一礼」ですが、実は出雲大社は「二礼四拍手一礼」で四回手を叩くのです❗️
こちらもいくつか説がありますが、「東西南北(四方向)を守護する神に敬意を示している」説が私はお気に入り。😊
しかし、本来は八拍手もするらしい💦
八開手(やひらきで)といい、神職の方の基本の所作とのこと。
そして5月14日の大祭礼の時にも、二礼八拍手一礼するそうです。
神在月の十九社
ところで、旧暦10月に全国の神様が出雲大社に集まるのですが、その時神様達はどこにいるのでしょうか?
拝殿と御本殿の東西にあるホテルの様なお社。
十九社
旧暦10月まさにこの時には全国から八百万の神々が集まり7日間の神議りが行われます。
その間はこちらにお泊りする為、普段は閉められている扉が総て開かれる。
男女の縁のみならず全ての縁について、誰と誰を引っ付けるのか神様のお話合い。
大規模な組織変更の人事会議というイメージでしょうか?
ところで、19ってすごく中途半端ですよね。
私は割り切れる偶数の方がスッキリして好きなのですが、この中途半端な数字には何か意味があるのか❓
調べてみました。
数字19の意味とは?
「19の意味」と検索すると、まずエンジェルナンバーを紹介している記事が目立ちます。
1は数字の最初、9は最後。
そのことから、物事が一段落した後に新しく始まる事を表すそうです。
しかし、日本では9は苦(く)などあまり良くないイメージ。
逆に中国では9は永遠をイメージさせる「久」と発音が同じことから、縁起の良い数字とされています。
また、陰陽の世界では1が始まり、9は神を示す数字でもあるそうです。
出雲大社の十九社にはどの様な意味があるのでしょう。
そして、19×2(東西)で38室しかありませんが、ここに入りきれない神様は何処へ❓🤣
もし神様の姿を見ることができたら、神在祭の時は境内を歩いてるだけであちこにぶつかっているのでしょうか👼💥🤣
謎は全部解かれずに少し残っている方が想像できて楽しい❣️
出雲そば「八雲本店」
見所が多い出雲大社での散策はお腹も空きます。
そんな時は、日本三大そばのひとつ出雲そば❣️
参道に沢山お店がありますが、出雲大社駐車場の横にもいくつかあります。
その中の八雲本店で、名物の割子そばの三段を頂きました。
木皿を重ねてそれを順に食べていく、いくつにも割れているという意味が由来。
割子そばの食べ方
段々に詰まれているお蕎麦を上から順に食べる。
最初のお蕎麦を食べた時に余った汁を、次のお皿にかけて食べる。
そしてそのお蕎麦を食べたらまた余った汁を下にかける。
組み合わされたパズルの様な計算された味。
【一の器】
「とろろ+ネギ+のり+もみじおろし」
小さな器なのでサラっといけちゃいます。
とろろのネバネバでツルツルっと😋
【二の器】
「卵+ネギ+のり+もみじおろし」
この量のお蕎麦に普通の卵1個は多くてモッタリするかと思いきや、もみじおろしが効いていて美味しい❣️
【三の器】
「天かす+ネギ+のり+もみじおろし」
最初のさっぱり系からだんだんと濃い味になります
そして最後は蕎麦湯で〆。
1000円程で3種類のお蕎麦が食べられるので、いろんな味を少しずつ食べたいタイプに嬉しいメニュー。
八雲本店の詳細
他のお店に比べて若干お値段お得で味も美味しかったので、また機会があったら次は5段そばを食べたいと思います❣️😋
島根県出雲市大社町杵築東276-1
出雲大社無料駐車場前
0853-53-0257
営業時間:10:00〜15:00 木曜定休日
各種カード・電子決済利用可能
公式サイト
食べログ
食べ歩き天国の出雲参拝
周辺には沢山の飲食店がありますが、土日祝日のお昼はどのお店も混んでいてなかなか入れない事もあります。
小腹が空いた時のおススメは、食べ歩き。
神門通りには沢山のお団子屋さん🍡があります、縁だんごを販売しています。
ヨモギたっぷりのつぶあんだんご❣️
なぜ縁結びなのかはわかりませんが、美味しいのでおススメ。
バスツアーでまとめて近隣観光
出雲大社だけでもかなり楽しめますが、バスツアーなら近隣観光も一気にまとめて楽しめます。
私が以前利用したのは11月の四季の旅のバスツアー。
“鳥取砂丘+出雲大社+皆生温泉”の往復交通費と温泉入館料全て込みで¥11,920でした‼️
(今ではなかなかない破格値😳)
ちなみに、夜中に東京を出発してから出雲大社に行く前に、こんな場所にも寄ってくれました。
鳥取砂丘@島根県
実は、個人的にはこちらがメインの目的でした😅
周りからはただの砂場だから行っても面白くないと言われましたが、自分の目で確かめたく決行。
朝早く人もおらず静かな大きな砂浜。
感想は…本当に大きな砂場でした🤣
座標があるけど全然目印になる建物などがないため迷いそう💦
砂山を超えると日本海も見えます🌊
昼間はラクダ🐪に乗ることもできるらしい。
また、足が砂まみれになるので自分の靴で行くのは絶対にやめた方が良い❌
この時は、大型ドライブイン鳥取砂丘会館で無料で長靴とロッカーを借りることができました。
鳥取砂丘会館は、お土産や軽食コーナーも充実。
明け方だったのでレストランは閉まっていましたが、コロッケや砂たまごは販売してました。
(現在公式サイトをみると営業時間が9:00〜なので、当時は早く空けてくれていたのかもしれません。)
時間があれば、近くにある砂のミュージアム見学も楽しそう❣️
鳥取砂丘会館
鳥取県鳥取市福部町湯山2164
0857-22-6835
売店:9:00〜15:00
レストラン:11:00〜14:00
大型バス30台、乗用車150台
公式サイト
宍道湖@島根県
鳥取砂丘ともう一つ、島根県松江市と出雲市にまたがる大きな湖、宍道湖にも寄りました。
宍道湖は日本では数少ない連結汽水湖。
海水と淡水の中間の塩分を持つ水のことを汽水といい、その水を湛えている湖沼を汽水湖という。
開水路や地下水から海水侵入の影響を受けている。
宍道湖は元々は浅海だったけど蓄積物により外海と絶縁され湖になりました。
そのため、ヤマトシジミやアオノリなど海産物の養殖が盛んです。
そして名物の夕日ソフトクリーム🍦
宍道湖は夕日スポットとしても有名らしく、夕日🌇をイメージしたオレンジ色の柿のソフトクリーム。
明け方でしたが、美味しくいただきました😋
遠方のバスツアーの魅力
ツアーでは時間の縛りなどのデメリットもありますが、土地勘が全くない遠方の地の初旅では、いくつかの観光スポットを巡ってくれるバスツアーは大変効率が良くありがたい。
バスの中でも眠れるタイプであれば、長距離移動中は寝て起きれば目的地に着くので楽々。
コロナ禍以降はバスツアーは少しハードルの高い旅になってしまいましたが、コロナ感染対策をしっかり行いながら全国旅行支援などの利用で、また盛り上がると良いですね❣️
出雲大社と鳥取砂丘、結構な思い出でした★